新保ゼミでは今年の三田祭期間(11月17 ~ 20日)に、インドで貧困に苦しんでいる労働者やその家族達に衣服を寄付するチャリティーの一環として、新保ゼミブースにて古着集め行います!

 

これは、人が生活するうえで最低限必要な「衣食住」を提供することで、少しでも貧しい人々を貧困から抜け出せるように支援する活動です。皆様のご家庭に眠っている使わなくなった服をインドに届けましょう!

皆様のご協力をお願い致します!

募集する衣服

Tシャツ、ズボン、セーター等

トップス・ボトムス、夏服・冬服、男性用・女性用、年齢・サイズを問わず募集しています!

※ただし、スカートは募集しておりませんのでご注意下さい。

期間

三田祭 2016年11月17日(木) ~ 11月20日(日)

場所

慶應義塾大学 

南校舎(正門入ってすぐの建物) 445教室 新保ゼミブース


 私たちは今年の9月4 ~ 11日に途上国の実情を見るためにインドに行きました。その時、私たちが訪問したラジャスタン州では砂漠地帯であるため農業を行うことが出来ず、その影響もありラジャスタン州では砂岩採掘が唯一の産業となっています。そこで働く鉱山労働者たちはとても劣悪な環境下で働かされていました。採掘時の粉塵が原因の肺疾患で亡くなる労働者が後を絶たないそうです。彼らは見えない恐怖の存在に気づかず、マスクもつけず、粉塵を吸い続けています。実際に私たちが訪問した時も数日前に世帯の稼ぎ主であるご主人が亡くなり、村は会議や儀式に追われていました。また劣悪な環境であるにも関わらず、彼らは家族を養っていくにはあまりにも少ない賃金しか貰えていません。

 インドにおける大部分の貧困者はこのような環境に置かれているため、なかなか貧困から抜け出せないのが実情でした。実際に生で見るこの人たちの生活は悲惨で、まともに食事をとることができないうえ、衣服を買う余裕もない様子でした。

 

 上記のインドにおける鉱山労働者の状況を経済学的に説明します。

 鉱山労働者を職人、事業主を親方と定義すると、労働の売買交渉において、交渉上の地歩が対等ではなく、親方が圧倒的に優位な状況にあります。このような状況になる背景にあるのは、親方と職人の交渉上の関係にあります。まず親方である事業主は資産の蓄えが多く、職人である労働者を雇わなくても充分に生活ができます。ここで親方は自分の交渉力の優位性をフルに活用して自分にとって最も有利な雇用契約を行います。一方で労働者は家族を養うために安価な賃金水準でも働かなければならないなりません。そのため職人は自分にとって不当な取引も引き受けざるを得ないので、結果的に親方が圧倒的に優位である状況になってしまいます。仮に労働者がこの契約を拒否した場合でも、インドにおいて代わりの労働者はほぼ無制限にいるので、親方優位の状況は変わりません。

 

 このように、インドや世界各地では貧困のループから抜け出せない人々がたくさんいます。彼らの暮らしが少しでもよくなるよう、また彼らが貧困から抜け出せるよう、私たちに出来ることを考えていきましょう!